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2020/06/30
writed by MINAMI
ウィンドサーフィンの力学

 ウインドサーフィンは、セイルで発生する揚力で前に進みますが、水中でも、揚力が発生しています。
今回は、フィンに発生する揚力の原理と作用について説明したいと思います。

 皆さんは、ウインドサーフィンをしているとき、ボードの向きに対して、真っすぐに進んでいるという感覚はありますか?
少し風下に流されますよね。それも、特に風が弱いときに。なぜ、風が弱いときは横流れしてしまうのか?
「遅いときほど前に進む抵抗力が大きいから、そういうボードの設計になっているから」
それもあります。
 では、逆にスピードが出ているときは、なぜ、ほとんど風上に向かって進むことができるのか?
ここでフィンに着目すると、別の要因が考えられます。それが、フィンに発生する揚力です。
答えをいうと、「フィンに発生する揚力が横流れを防ぐ力になっているから」です。つまり、スピードが出ていないときは、水の流れが小さいため、フィンに発生する揚力も小さくなるということです。
 フィンに発生する力について、詳しく考えてみましょう。
まず、フィンに当たる水の流れを考えるために図1を用意しました。
この図1は例なので、難しく考えないでください。今回は、クローズホールドくらいの角度を想定しましたが、スピードの状況や走り方などで、進行方向は変化します。

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図1, ボードの進行方向の例

 図1の状態のとき、フィンに発生する揚力について、拡大した図を用意しました。

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図2, フィンに発生する揚力

 図2を見ると、水の流れが詰まる左側(赤色の部分)が高圧になり、回り込む右側(緑色の部分)が低圧になります。この圧力差によって、揚力が発生します。また、フィンはセイルに比べてとても小さいですが、水は空気よりも密度が大きい(820倍)ため、運動エネルギーも大きくなります。

windsurfing_image
図3, ウィンドサーフィンの揚力

 フィンの揚力を見ると、このままでは、ノーズ(ボードの先端)が風下に向いてしまいます。それを人間がボードの角度を維持することでボードは、進行方向に進みます。
揚力の迎え角については、セイルの記事を参照してください。(参考リンク)
このように、フィンは単なる抵抗ではなく、フィンの横流れを防ぐ力は、ボードの角度やスピードによって変化するということが分かって頂けたでしょうか?
 では、フィンを大きくすれば、もっと風上に登れるのでは?そう考える人もいるかもしれません。
しかし、フィンを大きくすると、進行方向に対する抵抗が大きくなるため、最高速度が遅くなってしまいます。また、走り出しも悪くなるかもしれません。
そのため、弱風の時は大きなフィンを使い、強風の時は、小さなフィンを使うのが一般的です。

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