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2020/05/22
writed by MINAMI
理系に聞く!
ウィンドサーフィンが50[km/h]で走れる理由

こんにちは、今日はウィンドサーフィンがなぜ50km/hもの高速で走ることが出来るのか?理系の目線からお話ししてみたいと思います。

飛行機は、無風の状態でも進行風のみ(エンジンがついてるため)で飛ぶことができます。

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あの金属の塊が、なぜ浮くのか?以下の一般的な揚力の計算式を見てください。

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  • L :揚力
  • ρ :流体の密度      →地上ではほぼ変化なし
  • V :物体と流体の相対速度 →これが重要
  • S :物体の代表面積    →羽の形
  • CL:揚力係数       →羽の形と角度(後述)

つまり、揚力は速度の2乗に比例するのです。これによって飛行機が飛ぶことができ、ウィンドサーフィンは一般人でも50km/h(ギネス記録:平均時速98.66km)出すことができるのです。

この揚力がウインドサーフィンの動力となります。

さらに詳しく考えていきましょう。 ここで、飛行機の羽がウインドサーフィンのボードに縦向きに刺さっていると考えてみてください。そうすると、以下のようになります。

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風(流体)の作用により、セイルは揚力の発生した方向に引っ張られる形になります。しかし、ボードは、この揚力の方向には進まず、ボードの向きに進んでいきます。これは、フィンが横流れを防いでいるためです。そこで重要なのは、セイルで発生した力の一部を人間がボード(フィン)に伝えている点です。その力の一部とはなにか?それが次の図です。

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人間が、この分力bをフィンに伝えているのです。分力bをフィンの抵抗力で打ち消すことにより、残った分力aの方向へ進みます。また、この分力bが大きいということは、それだけセイルの揚力(a+b)が大きいということであり、分力aが大きいということです。つまり、ボードを踏み込めば踏み込むほど、揚力を受けている。まるで車のアクセルを踏むかのように加速するのです。

ここで、先ほどの式をもう一度見てみましょう。

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  • L :揚力
  • ρ :流体の密度
  • V :物体と流体の相対速度
  • S :物体の代表面積
  • CL:揚力係数

あれ?Lが揚力でそれがウインドサーフィンの動力なのに、計算に速度がでてくる?ってことは揚力無限じゃね?お気づきでしょうか?つまり、抵抗によって平衡するまでは、加速するのです。これが、ウインドサーフィンが速い理由です。また、ウインドサーフィンは、加速するほど、ボードが浮き上がり、水面との抵抗が小さくなります。ただ加速するには、条件があります。それは、揚力係数CLです。揚力係数は、以下のように決まります。

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Angle of Attack とは迎え角のことです。つまり、セイルの角度を維持する必要があるのです。 速度が速くなるにつれ、セイルの角度を維持することは簡単ではありません。強い力がかかっている中で、自然界には、波や風のむらなどあらゆる外乱が存在します。手の握力やスタミナも無限ではないのです。

これらが、ウインドサーフィンが速い理由であり、ウインドサーフィンの素晴らしさです!さあ、水の上で実験を開始しましょう!